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TOPCON UNI   フィルムカメラ入荷

【トプコンのEOS用マウントアダプター作成記事】

皆さんこんにちは。本日、フィルムカメラ TOPCON UNI が入荷しまたので、ご案内させていただきます。一見きれいな個体に見えるのですが、故障しています。本体内のミラーは外れ、シャッターは切れない上に、内部もぼろぼろで、どうしようもありません。しかし、レンズだけは、何とか使えそう。そんなレベルのカメラでした!お売り頂きまして誠にありがとうございます。

廃棄予定だったそうですが、当店のチラシ(壊れたカメラでも、買取いたします!)を思い出していただき、本日売買成立と相成りました。このカメラを復活、活用することが、我々のエコ活動でございます。能書きは、これくらいにして、それでは始めましょう。

オタクによるオタクのためのブログにて、興味のある方のみ、お付き合いください。よろしくお願いいたします。

このカメラ、1966年ころから販売されていたそうなのですが、特殊なマウントのため、ミラーレス機全盛の現代にあっても人気はなく、中古市場における価格も低めのレンズです。特殊なマウント形状の影響で、マウントアダプターも、市販は、されていません。3Dプリンターによる、個人製作品がたまに流通するだけで、活用には改造の必要性が待ち受けます。強者たちは、M42マウントに自力で変換し、楽しんでおられるようです。このレンズ、53mm f2 のごく普通のレンズですが、前玉のバルサムにUVカット効果を持たせたレンズのようで、映りは良いとの評価が大勢を占めています。私ことカメラオタクは Canon 党ゆえ、 EF マウントに改造することにしました。しぼり数値変更機能が、カメラ本体側のマウントにあるため(このことが、特殊なマウントと呼ばれる理由)、この部分を取り外して、新しいマウントを取り付ける作業が必要です。

では、カメラ本体を分解していきます。分解方法は、セオリー通りです。

マウント部が、カメラから分離できました。

不要な部分を完全に取り除きました。さて、この先どのように改造していくか。具体的な先例などなく、何をどうすれば上手くいくのかなど、皆目見当もつきません。それでも、改造に臨む強者たちは、上手くいった時の喜びの味を知っているため、リスクを取って賭けに出るのです。世の中では、そのような強者たちのことを、カメラ〇鹿と呼ぶそうですが(笑)私もその中の一人なのかな。

(上の写真)見えている左側は、カメラから取り外したマウント部分で、右側が、シグマレンズから取り外した EF マウントです。この2つを、取り付けないといけないのですが、ここで問題になるのが、フランジバッグです。マウント部からセンサーまでの距離は、各社カメラによって、正確に管理されており、0.1mm でもズレると、ピントが狂います。

 まず、両方の部品を取り付けるにあたり、強度のことも考えると、接着剤ではなく、ビス止めする必要があります。レンズ側に EF マウントをあてがうと、ビス止めできそうな部分がありません。なので、レンズ側にまず、金属の輪っかを取り付けます。(上の写真の左側には、すでに、他のレンズから取り出した金属製の輪っかが取り付けてあります。合計5か所あるねじ穴の内、3か所を使て、取り付けてあります。取り付けた、その金属製輪っかに EF マウントの遮光板取り付け用のねじ穴を利用し、取り付けます。

取り付けできました。「まだ、くっついた」だけです。この段階ではまだ、ピントは、距離 0.3m~3m くらいにしか合いません。無限遠が出ていないのです。つまり、もっとフランジバッグを短く調整しないとダメなのです。レンズ後部金属製輪っかの取り付け部分、金属製の輪っか自体、EF マウントそれぞれを、削っていきます。幾度かの調整を経て、無限に合焦するわずか手前のところまで来ました。もう、ほんの少し薄くすれば、完成なのですが、レンズの強度が心配なので、研削作業はこれで終了し、あとは、レンズで無限遠調整を行うことに。

まずは、写真右側の銀色の輪っかを、レンズから外します。

続いて、距離指標板を外し、見えたイモネジ3本を緩めると

ピント環が外れました。

写真にある穴にピックを指して、その部分を回します。無限遠が出ていないなら、写真左側に回し、オーバーインフの場合は、右側に回します。調整の範囲は、わずかですので、初めからここで、調整することは、できません(注)

 これで、無限遠が出るようになりました。続いて、仕上げ作業に。

マウント側に遮光板を取り付け、将来たんぽぽチップを取り付けることを想定し、電子接点は、研削しました。

最後に、しぼりリングの下にある5mmほどの隙間に、レンズフィルターから削り出したスペーサーをはめて、完成です!

どうでしょう。この見た目。上手くいったでしょ?しかも、今回の改造は、アダプターの作成であって、マウント改造ではありません。つまり、違うトプコンのレンズが、同時にEOSで使用できるようになったのです!価値は高いと思うのですが、皆さまどうでしょう?

 映りがいいとの評判ですので、このまま、外でテスト撮影に臨みます。ここまで、すでに半日は経過していますが、アドレナリンが、出っ放しで、疲れを感じていないのです。(はい。オタク度全開です!)

それでは、作例を見てみましょう。まずは、遠景から。

 作例はすべて、しぼり開放、JPEG撮って出し画像です。テストカメラは EOS 5D Mk2  (ISO100 ピクチャースタイル風景 AVモード 評価測光 ホワイトバランスオート)

ロケはJR土佐高知駅周辺です。

JRに接続する、とさでん交通桟橋線電車です。

駅近くの八幡宮

続いて近景作例を見ていきましょう。

ボケ方はどうでしょう。

オールドレンズ特有の写り方ですが、評判通り開放からよく映ります。(レンズの個性を無視して、絞りこめば、画像をくっきりと引き締まらせることはできます。)コントラストとシャープネスを微調整さえすれば十分実用に耐えるレンズだと思いました。作例を見る限り、方ボケもなく、芯どりも問題ないみたいなので一応改造は成功とします。

今回のレンズ改造作業は、普段の改造より難易度は低く感じました。結局使用した部材は、EFマウントと金属スペーサー、フィルター枠1枚だけで、厚み(フランジバッグの調整)の調整しかしませんでしたから。光学系のきれいなレンズが転がっていたら皆さんも、ぜひ改造にチャレンジしてみてください。M42マウントを取り付けることができれば、各社ミラーレス機へ、アダプターを経由してマウントができますよ。

以上、カメラオタクによる UV TOPCOR 53mm マウントアダプター作成レポートでした。ここまで、お読みいただいまして誠にありがとうございます。最後に、お約束事項。カメラ分解には、故障や怪我など、それ相応のリスクが伴います。このブログを参考に同じようなことをされたことにより発生する、トラブルや障害には、当方は一切関与いたしません。自己責任の範囲で、お楽しみください。なお、分解工程に関する内容のお問い合わせにも、対応いたしておりません。

最後まで、お読み頂きまして誠にありがとうございます。満Qでは従業員一同、皆様のご来店をこころよりお待ち申し上げております。

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